G W 東北行脚編

2004.04.30

 オイラは、新婚旅行以来初めてのお泊まり旅行の今回、東北道の渋滞を避けるため金曜の夜のうちに山形県内に入っておく計画を立てた。そんなわけで、仕事を終えチョッ早で8時前に帰宅し、ササッと夕飯を済まして旅行荷物を車に積み込み8時15分には発進したのである。
 今晩の予定工程は、流山ICより常磐道に入りまずは茨城県内を北上、いわきJCTを経由して磐越道で福島県内を西へ、さらに郡山JCTを経由して東北道をちょこっと北上、さらに村田JCTを経由して山形道に入り、40kmほど走って、山形蔵王PAにて仮眠をとり朝を迎えるというものである。行程380kmほどのルートで、これっ位なら混まなきゃぁ4時間ほどで行き着く計算。
 ガソリンを満タンにし、8時半前にはETCが利用できるようになった流山ICより常磐道に上がり、助手席で土浦手前辺りで既に事切れた嫁様を乗せ、もうすぐ10万kmに到達するオイラのカルディナは快調に北上。いわき市内に入りアスファルトからコンクリート路面に変わってタイヤの走行音がグンと上がったところ、嫁様が一瞬起きるも睡魔に勝てず。オイラのトイレ休憩で立ち寄った安達太良山SAを経て、まあだいたいどこも気持ちよく流れている予定ルート通り走り0時5分前には山形蔵王PAに到着。毛布を掛けて泥のように眠ったのであります。


2004.05.01

山形蔵王PAにあった大理石の将棋の駒。将棋で有名な天童が近いからかな? 毛布ではちょっと寒かったのと、「アイドリングストップ」とかいう言葉を全然知らないのであろうトラックの排気音のため、よく眠れなかったので5時には動きだし、最初の目標である山形蔵王温泉大露天風呂というのに出撃した。山形蔵王PAは、PAから直接ICに抜けられる便利な所で、これを知っていたのでこのコースを選んだ訳ね!

 オープンは6時より日没までという温泉で、大変期待して行ったのであるのよ。そうそう、サクランボもありました!
そしたらま〜グネグネと登り坂が続き、冬はスキー場になるであろうリフト乗り場近辺まで上がると、一帯が硫黄のにおいで満たされた空間が出現したのよ。汚いけど雪も残っている駐車場から30mほど下った川沿いにそれは出現したのね。
脱衣所兼管理小屋のせいで上流の女湯は見えないが、男湯は橋の上から丸見えで、サンコンさんならチ○コ丸見えでなかなかワイルド豪快である。入湯料兼管理費450円也を払い、早速ぬる湯の方に浸かるとなかなか宜しい。た
ぶん40℃無いかなって感じで、5℃前後の外気温と相まって朝から大変楽しく、つい長湯をしてしまった。極々酸性の硫黄泉のためオイラは何ともなかったが、肌が敏感な嫁様は腕や足が真っ赤になって痛かったため、早々に上がっていたらしくずいぶん待たせてしまった。お土産に湯ノ花を買い、山形名産玉こんにゃく1串4個100円也を食べて次に向かったのであるよ。赤くなった嫁様の肌も、赤みが引いたらツルッツルになっており、痛がっていた割には大満足で後日「また連れてって!」と言っておりました。

山には、まだ残雪があるのねぇ〜

 温泉を上がった時点でもまだ8時前なので、そんなに急がずにプラプラと月山に向け山形道を経由してぐんぐん高度を上げてゆく。月山で高速が一度途切れて、湯殿山まで山間道路を走るわけだけど、青い月山湖や雪の残る山肌を見ながらのドライブはすがすがしいのね。

 そんで、その次のスポットである旭村ふれあい橋に9時半に到着。ここは、お笑い芸人には鬼門のポイントで、日本ブリッジバンジーの聖地になっているところなの。このジャンプには事前予約が必要で、ジャンプ料金が保険料込み\5,500もかかるらしい。撮影や飛んだ人のみ購入できるTシャツも合わせると、1万円オーバーの出費となるらしい。この旅行に出る2週間も前から、飛びたい気持ちとおっかねぇなぁという気持ちが揺れ動いておって、とりあえず予約しないで見に行ったわけ。
 10時過ぎにジャンプが始まって最初に飛んだのは、当日ジャンパー回収のアルバイトで来ていた高校生で、急に飛べと言われてビビッテおる姿を見て、オイラは次回にしようと決めたのでありました・・・

高いよ〜、怖いよ〜、ジャンプするのもけっこう金掛かるよ〜

橋の上から遠くを望むと、まだ八重桜が・・・ この橋は吊り橋で、水面までの高さは34mだそうで、マンションの12,3階の高さじゃないかな。水面タッチとかいろいろなオプションがあるらしい。当日は、ニュージーランドから有名なジャンパー兼ジャンプマスターが来ていたみたいで、飛ぶ前の演出とかはなかなか面白かったです。その後の一般客は、結構普通に一発で飛んじゃったので、つまんなかった。すぐ下流に堰があるから、水位は常に一定しているのもジャンプポイントとしては重要みたい〜です。
 ジャンプを堪能した後は、タラタラと国道を下って酒田市内に入ったけれどチェックインにはまだ間がある昼時だったので、まずは酒田漁港の観光市場食堂に行ったがひどい人出だったので、事前チェックしといた地魚にぎりを食べさせてくれるお寿司屋さんのしばらくに行ってみた。店主の方は気さくなおっちゃんで、HPを見てきたことを話しプレゼントのページを渡したら、寿司を二人で2カンサービスしてくれた。2人前お任せの\3,200のを頼みサービスのを今日の入荷の中から好きなのを選んでイイと言われたので、比較的安い魚だけれどあまり食べることのできない「ドンコ」の握りを頼んだら、メインの2人前を気持ちアップグレードしてくれた。ナメタガレイとかゼンプクジ?とかいう魚とか、その他変わった魚を食べさせてもらった。どれも旨かったし、かなりリーズナブルに思いました大変良かったです。べらぼうに混んでそんなに安くない海鮮市場に行くよりは、そうとうこっちがお得です!
 食後、早めに初日の宿である酒田東急インにチェックインしたら、チェックイン時間より1時間早かったけれど快く入れてくれた。こういうサービスは、なかなか普通の旅館にはないよね。2時間ばっかり昼寝をして、酒田市内をプラプラとドライブし、お土産に「だだ茶豆」で作った饅頭とパイを購入し、お弁当をスーパーで買って帰ってきた。
 部屋でお弁当を食べた後、帰りしな見かけた駅前のビリヤード場で1時間ほど遊んだが、やっぱりずいぶん腕が落ちていてちょっとがっくりで初日を終えたのであります。


2004.05.02

後日、テレビでこの光景やってました。腰が痛くなるような角度で撮りました。 早起きだけが自慢の我が家は、今朝もやっぱり早起きして早めにチェックアウトをし、北上したわけであるのよ。
 本日のコースは、国道7号を北上し、秋田田沢湖方面を抜け、盛岡泊というコース。距離にして270km程度だし、夕方までには楽勝と甘い考えを持っていた訳ね。
 庄内みかわ道の駅でコースを決めるための情報を得るべく、ちょっと立ち寄り。この道の駅は、スーパーや温泉施設を併設して何か垢抜けないのだが、施設の裏の休耕田で菜の花を栽培しているのが自慢のようで、角度によっては菜の花と鳥海山を望むアングルで写真が撮れちゃうのだね。八重桜と菜の花を同時に見るなんて事は、千葉に住んでいちゃぁまずあり得ないんだけど、さすが東北だけあってこういうアングルの写真が撮れちゃう。すてきな季節だねぇ。走ってると、各所で桜吹雪を抜けるところがいくつもあったよ。
 予定通りのコースを通り、朝から嫁様の運転で酒田市内を抜けまずは朝食のため鳥海山ふもとの道の駅鳥海へ、ここで田舎風のおそばを食べたが、とにかく朝っぱらから駐車場はいっぱいでした。

静かな春の日本海だねぇ

 助手席からボーっと外を眺めていると、日本海のすばらしい海辺の景色が広がり水平線も見えるもんだから、山形と秋田の県境の三崎公園でつい一休みして景色を眺めましたのよ。

あ〜面白そう・・・釣りしてぇなぁと思いつつ

 そしたら、断崖下の磯場でみんな釣りしてるのよ。な〜に釣ってんだろうねぇ。
 こんなだらだらドライブをしているうちに、そろそろガスが少なくなってきたのでガソリンスタンドで給油していたら、その横がまたも道の駅象潟だって事が判明したのでやっぱり立ち寄り。「足湯」なるモノを発見したので、早速旅の疲れをいやす。っていうか、癒してばっかり♪アルカリ泉なので、15分ばっかり足をパチャパチャさせているうちにお肌ツルツルになってきた。この道の駅には、最上階に同じ湯の展望温泉があるそうで、時間があったら寄ってみたかったのだけど、時間がなかったので足湯で我慢。でもこの足湯は、ちょっとぬるいね。

逆光じゃなくなったから、全景がやっと撮れた♪

 そういえばここで、嫁様の好きな「雅姫さん」という人が、秋田の出身でこんな景色見て育ったんかねぇ?と話したな。
 その後、東に向かうために本庄に向かうが、ここでこの旅初めての渋滞にはまる。正直な感想では、朝からグルッと鳥海山を迂回したいたわけね。それにしても、本庄市に入るために何でこんなに渋滞してんだろう?
 このつまらない渋滞も本庄市内に入る子吉川にかかる本庄大橋までで、その手前で国道7号から105号に曲田はオイラ達には関係なくなりラッキーと思ったが、最初に教わった「本庄大橋手前で右折して106号を北上」という情報が大きな間違いで、曲がった先には105号・107号・108号しかなかったので無けりゃしょうがないと間を取って107号に入ってしまった。
 この道は、中途半端に盛岡に繋がっており、なんとなくいけそうなつもりで走っていたが、どうも田沢湖方面には行かないようだったので、急遽山越え道に変更してあんまり信号のない田舎県道を通り105号に戻った。
水芭蕉が咲いている♪〜 1時半頃角館を通過し2時半前には田沢湖を突破し、うわさに聞く「秘湯乳頭温泉郷」一帯にに到着。秘湯にしちゃぁ車が多いなぁと思いつつ走っていると、秘湯の一軒宿「鶴の湯」方面に曲がると林道のような道で渋滞っちゅうか大渋滞。ただ、各所にフキノトウやミズバショウが顔を出しており、前に車が連なってさえ居なければ秘湯の雰囲気はある感じであった。さらに奥に進むと300台ほど停められる駐車場があり、秘湯の雰囲気は皆無でもう寂しい限り・・・観光名所!!、本陣鶴の湯なり
駐車場満杯の中、なぜか順番が回ってきたスペースは、うまいこと駐車スペースのど真ん中で温泉の門の真横であった。ちょっとラッキーと思いつつも、進んでいく車の中からも人が以上に多いことが伺える。立ち寄り湯は3時までで、すでに2時40分になっているのであるが、なんとなくイヤ〜な感じがして温泉に入るお道具を持たずに取り敢えず車を降り、門をくぐって覗いてみたら、奥の鄙びた建物より入場待ちの長蛇の列がありどう見ても進む気配もない。たぶんお金を払って脱衣所のロッカー待ちという雰囲気なので、正直アホらしくなって温泉にはいることを断念し、嫁様の「盛岡までには他にも温泉はあるだろうから、そっちでいいよ」という励ましの言葉に押されて「鶴の湯」を後にしたのである。

もはや、乳頭温泉郷は、秘境にあらずが感想である。

 せっかく田沢湖を望む山の中まできたのだから少し休憩しようと、田沢湖から上ってくる途中にあった公園にてお茶にする。今回は、いつも釣りで使っているクーラーボックスに、空きペットボトルに水を入れて凍らせたものを入れて持ってきた。これだと氷が溶けても中の物は水浸しにならないので、最近のオイラはもっぱらこのスタイルだ。あとは、コップさえ持っておけば、途中のスーパーでペットボトル入りの飲み物を持って行くだけでいいので都度缶ジュースを買わなくて済むのでラクチンなのね!

この山からは、田沢湖が逆光だったの

 そんなわけで、田沢湖周辺を後にしたオイラ達は、国道46号を後はひたすら東に向かったのであるが、やはり温泉に入らなきゃぁ物足りないので、岩手県内に入ってすぐに看板のあった雫石町の鶯宿温泉に立ち寄ることにした。車を走らせると、同方向に宮沢賢治ワールドなるモノがあるらしく興味がそそられたので覗いてみると、賢治なのにスパリゾートだった・・・
 入場料だけでも高そうだったので、そこは敬遠してすぐ隣にあった立ち寄り利用OKのホテル偕楽苑に行ってみた。500円で立ち寄りOKはなかなかよろしいが、増築増築の建物らしくあまり統一性を感じない所であった。温泉成分はアルカリ性で、ツルッツルになりとっても気持ちがいいが、露天風呂の築山の手入れ不足の雑草いっぱいは正直いただけない。そういえば、ホテルの顔である玄関もタイルが剥がれてイマイチだったなぁ。そういえば、道すがら廃業や倒産した温泉宿がいっぱいあったが、温泉の線質がこれほどイイのに残念だねぇ。不景気なんかねぇ?

 そんな、イマイチ盛り上がらない温泉街を後にして県道1号線で御所湖を眺めがながら、盛岡手前で元の国道に戻る。盛岡インター付近で多少渋滞したモノの盛岡中心街以外はガラガラで、市街に入って道を間違えたオイラ達は、あっという間も無く中心街を突き抜けてしまい、アーでもないコーでもない言いながら、18時ちょっと過ぎ本日の宿であるホテルエース盛岡に到着。中心街の殆ど中心部であったが比較的静かでイイのであるが、秋田からのバスケットの試合できていた高校生の一団がドタバタ煩く参りました。とったツインの部屋は、6畳もないであろうとても狭い部屋で、廊下の端で部屋の前も暗くてヤ〜な感じだった。感想としては、近辺にいっぱいあるラブホに泊まった方が、安くて広くてイイと思うなぁ。なにしろ、煩い高校生は居ないし。
 夕飯は、盛岡王道の高くて量だけがいっぱいの「わんこそば」ではなく定番の「冷麺」をということで、盛岡最古参の【食道園】に行ってみた。GWとはいえ、北東北に位置する盛岡はかなり冷え込み、関東の3月前半ほどの気温の中、さすがにGWと言うこともあり30分ほど外で待たされた後、少ないメニューの中からアテに生卵で食べるというタレのカルビとタレのトントロと冷麺は別辛と辛を注文。別辛は、辛いモノが別盛りになっており、好みに合わせられるので辛いのが苦手な向きにはオススメだね。焼き肉は、概して味付けが濃くて、すき焼きのように卵を絡めて食べると、なぜか丁度イイって寸法であった。冷麺は麺に歯ごたえがあり、サガリとかハラミとか言われる横隔膜でスープをとったモノもゴロッと入っており、ボリュームも味もなかなか良かった。価格もリーズナブルで、今回も酒類をたのまなかったため\4,000ほどであがった。入ったときは凍えておったけど、出たときにはカプサイシンの効果かホッカホカでありました。


2004.05.03

 翌朝は、7時過ぎに目覚め支度をし、前日予約していたバイキング形式の朝食を食べ、8時過ぎには今日のイベント会場である「小岩井農場」を目指したのであるよ。盛岡の中心街から、国道46号を経て20分ほどで到着。朝8時半ほどであるにもかかわらず、駐車場はかなりいっぱい。停まってる車のナンバーも、西は神戸〜北は北海道のはてまで色々。

ただの原っぱ〜♪、でも有料よ〜☆

 \500の入場料を払って中にはいると、こんな感じの原っぱにいくつか売店・レストランの建物が点在するという、のどかでだだ広いばかりのいわゆる農場の風景でありました。それにしても寒い〜!!!
農場なのに、牛は居なかった・・・ 景色以外は、それほど見るべきモノがあるわけじゃぁなくて、主に小岩井農場製品の販売店だけが異常に混んでおるという状況の中、我が家もご多分に漏れずお買い物。といっても、丁度切れていたバターとちょっとおいしそうだったパウンドケーキを購入したのみ。というのも、ちょっと大きなスーパーに行けば、これら商品の殆どが手にはいるわけで、わざわざここで購入しなくてもいいよねと言う、単純なことに気づいたわけです。
 もちろん観光モードの人たちは、カゴいっぱいチーズだなんだと購入しておられましたし、修学旅行風中学生の一団がお小遣いの範囲内で家族にお土産を買う姿は、ちょっと可愛く思えました。足踏んだのに、黙って立ち去られるまでは・・・
 牛の乳搾り体験コーナー(GW中はお子様限定)やバター作り体験コーナー等、割高なサービスはそこここにあるけれど、小岩井農場という観光地という条件がなかったらあまりめぼしいモノではなく、あと見るべきコーナーは羊毛製品の売店程度でありました。髪をとめるゴムがあんまり無くなったと困っていた嫁様に、羊毛のボンボンが付いたのを二つ買ってあげたのよ。
 そんなこんなで、建物を出ると、だんだん人が多くなってきており、たぶんジモティーの人たちであろうグループはござを敷いてのんびりくつろいでおりました。たぶんこのスタイルが、本来のここの楽しみ方なんじゃないでしょうかね?寒いのと朝食を食べてきたばかりのためにあまり触手が動かなかったけど、牛肉の大きな固まりを炭火で焼いたものの実演販売や、大きなソーセージなんかでビールをカッ喰らう姿も本来の姿なんでしょう。
 我々も、せっかくきたのでソフトクリームを食べましたが、寒かったこともあってちゅーと半端に「あぁ、おいしいねぇ」と言う程度の印象でありました。

 帰り道も考え、オイラ達は10時頃には農場を後にしましたが、駐車場待ち渋滞が延々続いておりました。その距離、約6km・・・とても昼前には入場できなかったでしょうねぇ。

 10時半前にはさっさと盛岡インターから東北道に乗った我々は、順調に南下を続けて休憩とエネルギー補給のために仙台手前のSAで牛タン弁当を食べ、磐越道のPAで眠気覚ましに顔を洗い、570kmのドライブを終え夕方6時前に自宅に帰って参りました。

 期間走行距離 1,400Kmを105Lのガソリンで走りきり、故障もぐずりもしないトヨタエンジンには、感謝感謝であるました。